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ローマの街角から [書評(エッセイ)]

第2回はこちらをご用意いたしました。


ローマの街角から (ラッコブックス)

ローマの街角から (ラッコブックス)

  • 作者: 塩野 七生
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2000/10
  • メディア: ハードカバー



塩野七生氏といえば『ローマ人の物語』シリーズでおなじみですが、このエッセイは著者がローマに滞在している折に書かれたもの。そのため、日本に関する話題も日本の外側からの目線で書かれています。雑誌『フォーサイト』の連載を時系列で書籍化したものです。

要約は、これは不可能でしょう。エッセイというのは要約する類のものではありませんし。というか、実際に読む方がいいです。肩がこらずにすぐ読めます。私は1時間ちょいで一気に読みました。

では、採点してみます。

客観性:4
論理性:4
独創性:5
文体:4
総合:4.5


どこか滅びゆく日本への警句集・提言集という趣のあるこのエッセイは、エッセイというくくりのなかではかなり事実に重きを置いているように思われます。論の進め方も無理がなく、好感が持てます。そしてまた、たどりつく結論の正論ぶりといったら!著者はあとがきで「私の提言が、どれ一つとして聴き容れられていない」と嘆いていますが、これも5年も昔の話。日本はもう長らく正論の通じない社会なのか。

先ほども触れたけど、塩野七生といえばやはり『ローマ人の物語』。文庫版を16まで読んだが、そこから先は古書店で見つからなくなり、読んでいない。図書館で読んでもいいんですけどね、私は本は手元に取っておく主義なのです(そして本への出費無頓着主義です)。

ともあれ、エッセイ集としては白眉と思います。ぜひご一読を。
タグ:ローマ
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